オルケア日記

集成材は安いんでしょ…

よく言われます。

オルケアの建築では、特にこだわりのあるお客様は別ですが、通常は集成材を構造材に使用しています。乾燥度合い、品質の安定性、風合い等を考え、欧州赤松材の集成材を使用しています。一部のお客様では『けっ、集成材使ってるの～』みたいな事を言われることもあります。

集成材を使うには色々な理由があります。

まずは形状安定性です。八ヶ岳の低湿で強乾燥に耐えられるかどうか。無垢材では、ばんばん割れます。よほど乾燥の行き届いた材でない限り、ビシビシ割れます。集成材では、小断面でしっかり乾燥をかけるため、まず割れることは有りません。また、無垢材はねじれや反りと言った変形も出ます。集成材は小断面材がお互いを引っ張り合うために、狂いが出ることは極めて少ない特性を持っています。

次に、森林資源の有効活用。都会の家のように、間仕切りが多く、比較的小さめのお部屋ばかりであれば問題は少ないですが、八ヶ岳の家の多くは大空間構成になっていて、それを実現するためには一般住宅ではあまり使わない大断面構造材を使うことが多くなります。大断面材を使うには、それ相応の樹齢の大きな丸太が必要なわけで、小断面材を組み合わせて、いくらでも大きな断面の材を作れる集成材とは状況が違います。

実は価格とすると集成材の方が高いのです。東京木材問屋協同組合の市況速報を見ても、集成材は結構高い。木材の価格は１立米あたりの単価で比較をすることが多いのですが、その単価が一番右の行にあります。上から４行目に米松の無垢材が出ていますが、これが一般的には一番安い。次の行は集成材が出ていますが、高いでしょう。グンと上がります。

集成材の接着剤を心配される方が多いですが、有害物質の放出は限りなく少なく、耐久性も全く心配有りません。ヨーロッパには100年近く経っている集成材建造物が結構沢山あります。（有名なのはコペンハーゲンの中央駅などは、大断面集成材を使い、駅の構造体を支えています。すでに築８０年）

国産材ブームというか、ロハス志向で国産材を言われることが多いのですが、オルケアでも扱うことは出来ます。ただし、産地と乾燥工場は徹底して指定をさせて頂くようにしています。なぜなら、国産材の乾燥技術はまだまだ後れています。乾燥釜には多大な投資が必要です。それが出来ない産地が多いのです。そのため、設備と技術を持って、安定した材を出してくる材に限定して扱わせて頂いています。残念ながら、中日本方面には無く、東北や九州の限られた産地に限定され、運賃がかかって、お値段が上がってしまうのが現状です。

また、杉材は現場でも扱いが慎重になります。日数が経ってから、手の痕などが浮き出てくるため、現場では手袋を着用したり、色々な配慮が必要になります。気をつけなくてはいけません。そのためのコストもかかります。なので、原材料のコストが安いから…と飛びつくと失敗をすることもあります。

集成材は結構値が張りますが、将来にわたっての安定性や、扱いの容易さから、オルケアでは標準で使わせてもらっています。決して安い材ではありません。

アロマなお教室

八ヶ岳ロイヤルホテルには昔からアロマテラピーサロンがあって、結構JTBとかでは大きく取り上げられて評判なのであります。超大物硬派俳優さんも御常連でいやされていらっしゃるようなのであります。ちなみに私は、とても脱げるボディーでは無く、とても体験できるモンではありません。

そんな、アロマサロンのオーナーが、11/14 水曜日の10:30～14:30頃までの時間で、ロイヤルホテルと共同企画のサロンを開かれるようです。昼食は和食料理長が直接腕を振るってのコースが出るようで、優雅なお昼を楽しめる趣向になっている様です。オイルの調合から（お持ち帰り出来るようですよ）家庭で出来る施術までのフルコースを教えて頂けるそうです。

20人定員のこじんまりとしたお教室なので、気軽に参加してみてはいかがでしょうか。お友達と二人で参加…と言うのも良いのではないでしょうか。お一人 ８０００円とアロマ施術を受けることを思えば破格です。また、食事付きもポイントです。

なかなか八ヶ岳ではこういった催しが少ないので、ピックアップしてみました。ホテルという安心できる空間で、ゆったりと過ごす秋のお昼はいかがでしょうか。

スイスのトレッキングを見て…

NHKのハイビジョンスペシャルで、スイスの氷河をトレッキングする番組をしていました。もう、ずいぶん前に放送され、録画していた物を昨夜、見入ってしまったんですが、本当にスイスのハイキングは見事な風景の中を歩いていますね。

八ヶ岳にも負けず劣らず…と言っては大げさですが、幾つか素敵なトレッキング？ハイキングコースがあります。

天の河原…これは絶対に外せませんね。まぁ、20分ほどのトレッキングですから、大したこと無いのですが、登っての景色は本当に素晴らしい。天女山の駐車場から一本道で登ること20分ほどです。上がるまでの景色も良いですが、登ってからのパノラマもすごい。

夜叉神峠…韮崎の南、芦安温泉から林道を車で上がること30分。夜叉神峠トンネル前に車を置いて、１時間ほど歩いて登ります。登り切ったところは、北岳が眼前に広がり、見事な風景が広がります。ちょっと、坂がきついかな。

日向山…白州の奥に位置する日向山。これも一時間半ぐらいだったかと。上に登ると花崗岩が崩れたような白い砂礫の平野となっています。八ヶ岳方面が特に美しい。

飯盛山…野辺山獅子岩から登ること４５分。天気の良い日は浅間山も望める眺望スポットです。実は、野辺山スキー場（現在はスキーキャンプ専用となって一般利用不可）のリフトが結構山頂近くまで来ているんですね。

他にも幾つかありますが、今回は結構お気楽ハイキングコースのご紹介です。雪降るまでのお気楽ピクニックにいかがですか？私は、innoさんかセルクルさんのパンを買って、美味しい飲み物で頂くのが楽しみです。

洋の『ヒュッテ エミール』 和の『古守宿 一作』

八ヶ岳を代表するお宿の筆頭です。洋風宿では建物の内容、食事や調度の内容において、全く妥協を排した内容で、『ヒュッテ エミール』さんが、追随を許さぬところです。本物という物は経年変化で、ますます味わいとなって、素晴らしい風合いを醸し出してくれます。

和風宿では、小淵沢の南東部 松向（しょうこう）という集落の南外れに位置する『古守宿 一作』さんは対照的に古民家を一棟貸し。２５０年前の築と言われる建物を一棟貸しです。小高い丘に位置し、迫る南アルプスと田んぼしか見えないロケーションもよし。ここは、何より食事がうまい。昔の田舎料理なので塩辛いと思う人もいるでしょうけど、これが良き時代の日本と思わせる所です。

八ヶ岳には色々なお宿がありますが、この二つの宿は圧倒的に個性的で、内容のレベルが高く、特色ある代表的なお宿と言えるでしょう。残念ながら、旅行代理店では名前を見ることのない、個人経営の小さなお宿です。だからこその、楽しみや特色が出せると思います。

八ヶ岳にお泊まりの際は、是非おためしください。

連日冷え込んでいます。

今日も冷え込みました。大泉駅付近は３度前後、駅上（小海線より上）では氷点下を記録した地点もあるようです。アメダスは残念ながら大泉役場南の標高870m弱の場所ですから、冷え込みはかなり甘く出ます。大泉駅付近と標高差200mほどあるわけですが、冬場の冷え込みは５度以上、場合によっては10度近くも開くこともあります。

これだけ冷えますと、一気に紅葉も標高を下げてきます。駆け足になって山を下っていくようになると思います。今週末か来週末が見頃になってくるでしょうか。

お越しになるときは、くれぐれも暖かい格好をご用意ください。また、寒暖の差が激しいですから調整のつきやすいジャンパーとか、前開きの厚手の物などをお薦めします。

高根町 蕎麦『いち』

須玉から国道141号を登って行くと左側にセブンイレブンがあり、その先1kmほどに小さな看板（目印）に『いち』と書いてあるところがあります。そこから400Mほどでしょうか、集落の奥まったところに古い民家があって、そこが『いち』。明治からの診療所だった建物らしく、昔の山梨独特の「藤村式建築」という様式をそのまま残す貴重な建物。

ここのお蕎麦では『揚げなすのおろし蕎麦』が最高です。麺も美味いですが、それより驚くのは揚げ野菜とツユの絶妙なハーモニーは八ヶ岳エリアの蕎麦では無かった異次元の美味さ。麺のレベルも、ツユの美味さも、非常に高き一店です。

場所の解りにくさは天下一で、こちらの地図を参考にしてみてください。モリも良いですが、ここに来たら『揚げなすのおろし蕎麦』を頼まずにはいられません。あと、店内は広いけどいろいろな物が置いてあるので、子供が走り回るような事は慎みましょう。床も揺れるし。

冷え込みました!!!

昨夜は天の川が見事に流れる夜空でした。もう、宙に吸い込まれそうな夜空でした。これは冷え込むなぁ…と思っていたら案の定、氷点下目前まで冷え込みました。大泉駅付近で２度を下回っています。赤い橋付近はほぼ氷点下まで冷えています。

いやぁ、急激に冷え込みましたね。しばらくは冷え込む予報になっています。いよいよ秋本番です。今朝は昨日の夜空の延長で、雲一つ無い空です。冠雪した南アルプスの稜線も、真っ白な北岳も実に見事に見えますね。白くなった富士山も綺麗です。

そろそろ、冬の準備が必要かもしれません。月末からは、一部のオーナーさんの別荘では水抜きを実施しようと思っています。各お引き渡し済みの物件ではどうでしょうか。そろそろ暖房の準備が必要ですね。スタッドレスタイヤの準備もお忘れ無く。

あまり、急激に冷え込んできているので、風邪引きさんも増加中。寝るときには十分暖かくして寝てください。うがいを慣行して、予防しなくてはいけませんね。八ヶ岳へ、お越しの際は風も吹いていますので、十分に暖かなお召し物でお越しください。

紅葉の状況

昨日は観光案内を兼ね、近隣の紅葉の状況を確認してきました。

・八ヶ岳高原ロッジ　野辺山の高所ですが、標高1600ｍ付近は見頃を迎えています。音楽堂付近はちょうど良いですね。ヒュッテ入り口付近のドウダンツツジは残念ながら今年は今ひとつ。その周辺にあるカエデ類が見事な色づきを見せています。メインストリートの唐松並木は来週ぐらいでしょうか。

・清里付近　やはり美しの森付近から上です。清里大橋付近はまだまだ。後二週間ぐらい先っぽいです。赤い橋付近は来週頃でしょうか。美しの森より上のスキー場付近ではダケカンバが見頃を迎えています。

・白州蒸留所　ここも実は紅葉スポットですね。美人ガイドさんの案内で紅葉とウイスキーを両方楽しめます。特に試飲室からの森は見事です。残念ながら、まだまだです。もう３週間ぐらいは先ですね。

・夜叉神峠　ここも紅葉の美しいハイキングコースです。約一時間の結構な登りですが、登った後の峠から望む北岳の雄姿は見事です。ここからは、鳳凰三山の縦走ルートの出発点にもなっており、甲斐駒にかけての稜線も綺麗に望めます。広葉樹の林を抜けていくルートですので、紅葉時は気持ちがよいですね。歩道は整備され、運動靴でOKです。標高はある地点なのですが、気候のせいでしょうか比較的遅めの紅葉スポットです。もう二週間先ぐらいが見頃でしょうか。お天気を見計らって、お弁当を持って登るのにお薦めなポイントです。

・通仙峡　増富温泉入り口の渓谷。ここはカエデやモミジが多く、美しい紅葉で有名。現在は道路状況の関係から徒歩でアプローチするしかありません。近くのみずがき湖駐車場から歩きます。でも10分ぐらいです。ここから車で増富温泉～瑞垣山登山口に至るルートは紅葉の美しい渓谷を車で走り抜けることができます。渓谷は簡単に降りれるところが多いので、ここもお弁当を持って、のんびりと遊ぶにはもってこいです。瑞垣山登山口に近い金山平にある有明館はうまい蕎麦と金山平の絶景が楽しめる場所です。お薦めです。ここも遅めの紅葉でもう２～３週間先ですね。

このほかにも見所は沢山あります。順次ご紹介させて頂こうと思います。八ヶ岳の紅葉シーズン開幕です。

無垢の階段。

階段というのは結構魔性の物で、凝り出すと際限なくコストがかかる部分です。普段はできるだけコストをかけないように、工場で大半の加工を終えたキットを使わせて頂いてます。

でも、素材感を大切にしたいオーナーさんの為にいろいろと探しておりました。出てきましたね、36mm厚の無垢段板を使い天然塗料の仕上げでの階段が発売となりました。オルケアでも早速、使ってみようと思っています。金額は、今までの集成材とほとんど変わりません。ただ、無垢材で天然塗料ということもあり、将来へメンテナンス等が必要な部材です。過剰な天然塗料信仰もありますが、階段の場合はメンテナンスの事を考え、ウレタン塗装品も考えておく必要があると思います。（ウレタン塗装品もご用意があります）

ただ、36mm厚の無垢一枚物板材での段板は迫力があります。材はパインに限定されますが、将来への焼けでの色の変化等も楽しみな部材です。

リビング等への現し階段（ストリップ階段といわれる、むき出しの階段）等では大いに素材感のアピールができる物と思います。

オルケアの建築に、また一つおもしろいアイテムが増えました。

八ヶ岳も紅葉の季節となってきました

朝夕の冷え込みも本格化し、八ヶ岳も秋の盛りに突入したように思います。山の木々も一気に紅葉の準備に入ったようです。私の自宅付近の白樺並木も紅葉が始まり、枯れ葉吹雪が始まりました。

唐松の落葉まであと10日ぐらいではないでしょうか。野辺山の八ヶ岳高原ロッジ付近では紅葉が本格化し始めたようです。高原ヒュッテ付近は見頃を迎えているようです。

赤い橋付近・清里高原大橋付近はあと10日後ぐらいでしょうか。今月末ぐらいが見頃になりそうです。現在は、サンメドウズスキー場の上部でのダケカンバが綺麗らしいです。

先週の水曜日にお邪魔した千畳敷も綺麗でしたが、高原ロッジ付近の紅葉も見事ですね。私は、高原ロッジから音楽堂への散歩道が好きです。片道15分ほどでしょうか。途中にはせせらぎもあり、歩く人もすくないので、一体感があります。

いよいよ、秋の八ヶ岳本番です。キノコも出始めました。東京とは温度差の大きな季節です。暖かい上着は必携です。暖かいお召し物でお越しください。