オルケアの事務所の冬は全面吹抜にも関わらず、上も下も同じ温度です。いわゆる熱気が上に上がるということがありません。夏場は、窓を全開にしていることが多く、若干上の方が暑く感じることが多いです。
なぜ、室内でも温度差が出るのか。これは建物の気密性能が大きく影響しています。B.I.S.という北海道独自の『断熱施工技術者』有資格者とよく話をしますが、気密性能(C値)で1.0を切れば温度差が少なくなると一般的に言われています。北海道での次世代省エネ基準で要求されているC=2では温度差が出やすい様です。山梨での基準値C=5などではお話しにならない状況です。
なぜ、気密が重要なのか…答えは簡単、あちこちから冷気が入ってくるからです。冷たい風があちこちから入ってくると言うことは、暖かい室内の空気と接触するところが各所に発生し、結露を起こしているだけではなく、室内の快適性にも大きな影響を及ぼしているのです。
その証拠に、C=2では24H換気の給気口からは実際に排気する空気の半分しか入らない…という実験データがあります。半分は建物の隙間から入り込んでいるわけです。これでは、空気の流動計画も台無しです。C=1になって70%以上入り込むようになり、機能的に設計通りに行くようになります。
世間で言われている高気密(C=2程度)では、まだまだ不十分であることが解っているんです。本当の高気密とはC=1以下。これが北海道では本当の高気密水準となりつつあります。
高気密の色々な弊害(においがこもるとか…)が言われていますが、ほぼ全てが中途半端な高気密によるすきま風が原因です。本当の高気密では、その様な弊害は全く起こりません。常に、一定した気流が動き、よどみが無く、快適な住環境が実現するのです。オルケアの事務所ではそれが、実感できます。
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