オルケアで標準使用している樹脂サッシは、YKK APのAPW330シリーズを使っています。
細枠であり、ガラス面積を増やすことで断熱性能を上げています。強度の弱い樹脂枠で細枠にするためと、断熱性能を上げていくために、工場で枠とガラスを一体化して製造しています。その為、ガラスが割れた際には、ガラスだけの交換が出来ない構造になっています。
多くの方には『えっ!!』と驚かれるでしょう。でも、スウェーデン製の三重ガラスサッシを含め、こういった構造を取っているサッシは従来から少なくない方法です。いよいよ、国産サッシのメインストームも、この方式を取り始めたか…と言うところです。
実はサッシの熱損失の多くは枠からとなっており。枠の断熱性能の確保はかねてより懸案でした。ガラスを構造の一部として活用し、思い切って枠を細枠にするだけでなく、枠内の断熱層として深く飲み込ませることは、性能向上には大きく寄与しています。
YKKさんでは、ガラス破損時の対応をいち早くするために、APWユーザー専用のホットラインを設け、窓一つ一つにシリアルナンバーを入れることで、即座に対応出来るようになっています。一日でも早く、修理が完了出来るような体制をとっています。
また、ここに来て空気層が非常に厚くなっています。以前は、窓ガラスを入れる溝幅は16か18mmが主流でした。(ペアガラスサッシの場合)通常の腰窓ですと3~4mmの厚みのガラスを使いますから、10~12mmの空気層が多かったのです。所が、このガラス一体サッシの場合は21mm以上の溝幅が殆どです。その為、16mm~12mmの空気層を確保出来、非常に断熱効果が高くなりました。
当然ですが、適切なLOW-Eガラスのタイプ選択に加え、空気層には不活性ガス(アルゴンガス)封入で、通常のペアガラスより遙かに性能を上げた物を使用しています。(通常の三重ガラスより性能が出るようになっています)
ここに来てTOSTEMさんも、同様のサッシで対抗してきました。TOSTEMさんの力のいれ様は半端な物ではなく、まさに社運をかけた物だと思います。二大サッシメーカーの戦いは目が離せません。
それにしても、ガラス屋さんの出番は少しずつ減っていくような方向の様です。
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