驚きました。ここまでのリニューアルは、下火の住宅設備業界では珍しい事だったので…
ウッドワンという、内装建材をメインにした広島の会社があります。東京には西新宿のパークタワー内『OZONE』に大きなショールームがあります。この会社が、ベルテクノというキッチンメーカーを傘下におき、ウッドワンブランドでのキッチン展開を始めたのが3年くらい前でしょうか。
ベルテクノというキッチンは、高品質で非常に手堅い作りで定評があり、本当に調理する人のキッチンとして、密かな人気があるメーカーでした。ただ、建築の低コスト化が進み、いわゆる中級~高級クラスがバッタリ売れなくなって、ベルテクノさんも相当に厳しい時代だったのでは…と想像します。この時期に、DIA・MICADOといった中堅メーカーが相次いで倒産し、サンウェーブはリクシルと合併の道を選んでいます。住宅市場が4割方シュリンクした上に、平均価格が大きく下がり、収益が半端無く悪くなった時と重なります。
さて、その合併の効果がどう出るのか…と興味深く見ていたのですが、やっと花開いた感じです。今年の6月に、ウッドワンキッチンが大きく変化しました。何が大きく変わったのかというと…
大型人工大理石シンクの登場…今まで大型シンクのないウッドワンと陰口をたたかれていましたが、独自形状の使いやすそうな人工大理石シンクが登場。勿論、天板とはシームレス接着で目地がありません。水切などのスペースもアイテムも十分です。
新意匠扉面材の登場…無垢材の框戸が特徴でしたが、これに羽目板風のレイズドパネルが登場。グッとカントリーな雰囲気が濃くなり、無垢ならではの趣が良くなりました。
新塗装仕上げの登場…木目を潰さず、うっすらと塗装が入る、何とも言えない仕上げが増えました。
詳しくはホームページや、デジタルカタログをご覧になると良いと思います。いわゆるメーカー物で、無垢面材の選択肢が殆ど無くなった現在では、この様なアイテムで勝負してくるのは本当に素晴らしい事だと思います。他社には全く無い雰囲気を持っており、十分に訴求力があるキッチンに生まれ変わっています。
価格帯は、YAMAHAのBerryクラスと同等でしょうか。サンウェーブだとリシェルクラス、TOTOだとクラッソと同じ位です。いわゆる中級クラスの価格帯です。値引きも程々に出ますので、値頃感は他社と変わりません。
木質系の内装にぴったりのキッチンとして、有力なシリーズとして注目です。
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