まだまだ隆盛ではありませんが、日本酒が元気になってきています。ただ、気になるのは高級酒ばかりが取りざたされているような気がしてなりません。
私が個人的に好きなお酒で『獺祭』などは、純米大吟醸しか基本的に作らないのですが、一番ベーシックな『50』は一升で2900円ほど。品質からすれば、すごく安いと思うのですが、高級酒に近い価格ですね。
最近、普通酒に驚くほどいい酒…といってよいのでしょうか。『ぉお、ここまで!!』と思う物が結構あるな…と感じてきました。とてもベタですが、『天狗舞』の普通酒(グリーンのラベル)などは、一升で1700円強。しかしながら、とても伸びのある味わいでおいしいのです。冷やしても、ぬる燗でも楽しませてくれます。天狗舞の蔵人方が、打ち上げで飲んでいたのも、普通酒でした。
山梨では『春鶯囀』の普通酒がいい例でしょうか。普通酒とは思えない、しっかりとした芯を持ちながら、普通酒らしい切れ上がりもよい心地。しっかり燗上がりするのも見事です。
最近、驚いたのは『菊姫』の普通酒『姫』。ぬる燗の時のふくよかさは絶品。到底、普通酒とは思えない味わいです。菊姫の社長さんが一番おすすめであり、一番の愛飲酒である『姫』。これには驚いてしまいました。しかも、一升で1600円ほどです。
今までは純米とか、吟醸くらいの中途半端なところから手をつけたりしていましたが、普通酒が一番蔵の実力を現しているな…と今更ながらに実感しています。日本酒もワインと一緒で、状態が味わいに大きな影響を与えることは、確かですので、状態のよい物を用意するが一番ですが、もっと普通酒でしっかりと試してみようと思いました。
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