長野県の南部、中央道 松川ICから南アルプスの方へ向かうこと小一時間。そんな不便な場所に大鹿村という秘境があります。私が始めてお邪魔したときは、ダム湖沿いの県道が土砂崩れで通行止め…えらく狭い道をダンプカーとの離合に苦労しながら1時間以上かかって辿り着いた記憶があります。(400mぐらいバックしたのは、これが最初で最後だったでしょうか)
でも、そんな秘境でも、魅力いっぱいなのです。ここは、塩がわき出る不思議な温泉。山梨にも実は須玉のみずがき湖のほとりにある『ヨシャーの泉』も塩がとれたとか…。大鹿の温泉は1リッターから3gもとれるそうで、ほぼ海水と同じ物が湧いていることになりますね。そんな不思議ないで湯がある村です。もちろん採取されたミネラル豊富な塩も手に入ります。それにしても、半端では無い濃度の塩水が出てくるとは不思議ですね。
大鹿村ではお豆腐も有名。大豆がとびきり美味しいようで、これも大鹿への楽しみの一つです。通販も有るようですが、美味しんぼの初っぱなで『豆腐とワインには旅をさせるな』との台詞があるように、翌日の豆腐をいただくのはもったいないし、本来の風味を食べることが出来ません。やはり現地で食べるのが一番です。
さらに、大鹿村ではスイスの酪農を実践している方がいらっしゃいます。この方がまた、真摯な方でスイスの山羊のチーズを作りたい一心で、頑張っておられます。宿泊施設も始められて、格別のチーズフォンデュも名物らしいです。(泊まったことが無く…)アルプカーゼと言うチーズ工房で、すばらしいグリュイエールと山羊のチーズを作っておられます。ここのを食べてしまうと、どんな高級な輸入品も物足りないほど。実は、ここのオーナー小林さんは、大泉の日野水牧場の先代のお弟子さんだったらしいです。頼めば発送していただけるようですが、是非一度は現地を見ていただきたいロケーションです。ものすごい急斜面に牛が放たれていて、お店も大丈夫か?と思う位の斜面に位置しています。
最後に、大鹿村で外せないのが宿『右馬允』(うまのじょう)。大正時代の築のようですが、古い建物をそのまま使っています。地元食材を使ったお食事よし、風情よし。タイムスリップ出来ます。また、秋のキノコシーズンは宿泊料金が変動し、その時期の最高のキノコ(松茸も含め)が出てきます。これも常連さんたちには名物です。
秘境の魅力いっぱいの大鹿村。八ヶ岳からは手頃なドライブコースです。諏訪より杖突峠経由、パワースポットとして有名な長谷村を抜け、大鹿へ至る山中縦断コースもあります。お好きな方はどうぞ。
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