秋の夜長、清里の『草五庵』へ久方ぶりのお邪魔をしました。今回も、3500円のコース。土曜日の夕方に無理矢理予約をねじ込んでのお邪魔でしたが、飛び込みのお客様を断り、あくまでゆったりと食事が出来る様な配慮が嬉しいです。
定番の味噌と蕎麦米に様々な滋味が詰まった味噌玉に始まり、お酒を飲む方には堪りません。味付け具合も良く、感動から始まる食膳は、揚げ物に行きます。
ここら辺で出てきたソバガキが絶品。タレや醤油は入らない。粗塩が旨い。蕎麦の旨味を詰め込んだ逸品。
今回は定番のゴボウのそば粉風味とジャガイモの素揚げ。相変わらずの絶妙な味わい。難しい事をしているわけでは無いのですが、塩梅と素材が織りなす妙でしょう。ゴボウの風味と蕎麦の香りのバランスが素晴らしい。ジャガイモは、素揚げの油とジャガ自信の味が絡み合います。
ここで、ご主人がみたらし団子を。って、そばがきの残りを木の棒に巻き付け、目の前でタレをつけながら焼いてくれました。これがね、また違う風味で香ばしく、そば粉の甘みを感じさせ、意外な味わい。
鮮烈な浅漬けを戴き、今度は鴨ネギ鍋です。ゆずを半身ドカンと真ん中に入れ、おろし生姜で秋風味になっています。相変わらず、この出汁が旨い。もう、今思い返しても口の中がウルウルです。ご主人曰く、なんちゃって稲庭うどんも出て、濃厚な旨味の出汁と一緒に戴きました。伸びたら美味くないよ…って言われましたが、私はチョイノビ気味で出汁を吸った味が印象的でした。
最後のとろろ蕎麦。これがまた、入魂の逸品でした。こんなにバランスの良い、鮮烈なとろろ蕎麦は初めて。濃厚な鴨ネギ鍋の後口をキリリと締め上げ、後口の良い素晴らしい展開が待っていました。
ほっこりした所で、揚げそばがきにあっさり目の餡を載せ、きなこが軽く振ってあるお菓子を、美味いほうじ茶で戴き、終宴。
いやぁ、素晴らしい内容で満足度120%です。実に、ゆっくりと楽しく戴きました。もうね、お客様と食べているのを忘れてました。こんな素晴らしいお店が近くにあるのは嬉しいですね。また、今度は真っ白になった冬場にお邪魔したいなぁ。運転手付きで。やはり、ここはお酒を飲みつつ、ゆっくりと味わいたいですね。
一品一品にご主人の想いが見え、手抜きなし。そしてバランスの良さが光るお店です。本物の味わいですね。
おっしゃる通りです。清里の極上の味のお店ですね。おいしいです。
投稿情報: まかぱぱ | 2008年10 月29日 (水) 22:28