鼓童八ヶ岳公演の感動が、まだ余韻となって残っています…。もしかしたら、近日中にお呼ばれで佐渡に行ってくることになるかもしれません。
今回、一般公演として、高根町のやまびこホールを使わせて戴いたのですが、普段は見ること出来ない舞台裏などを駆けずり廻っておりました。色々発見があって面白かったです。
通常、この規模のホールでは考えられない、舞台奥行きの変化。今回の公演では、せり上がり舞台も使い、舞台スペース(舞台裏も含め)を出来るだけ確保した構成で使わせて貰いました。実は、今回の舞台の観客席側より4mぐらいは、舞台が地下に格納され、客席、もしくはミニオペラの時の楽団スペースに使えるようになるそうです。ビックリ…。今回はでも、この可動舞台が、太鼓の音圧でびびってしまい…。今回は、補助席を入れて約470席で実施しましたが、ステージが下がると、もう100席ぐらい行けるそうです。
さらには、その様な装置に対応するために、舞台の枠(プロセニアムと書いてありました)と、背後の反響板が大きく可動式になっていて、自在に奥行きを変えられるのです。500人も入らぬホールで、こんな装置が付いているのは、非常に珍しいそうです。今回は、枠は前寄り、反響板は少し下げ目でセッティング。枠と反響板の間に、太鼓の出入りのスペースを確保しました。その分、その隙間から舞台裏が見えてしまうのですが、さすがは『鼓童』の皆さん。綺麗に片付け、全機材を反響板の真裏にセット。綺麗な配置をされていました。
目見当ですが、10m近くも奥行きが変えられ、相当に変化が付けられるホールだと思います。今回は、舞台裏にも大量の太鼓などが入るので、2:1位で、ある程度の舞台裏を確保した構成でした。
今回、一番大変だったのは照明です。なぜなら、照明のセットは固定なのです。換えられなくはないのですが、ほぼ現実的ではない…。でも、反響板他は大きく可変。そのため、変なところに陰が出やすく、また欲しい所に光が集まらない等、大変な苦労をホールスタッフの方、『鼓童』スタッフの方々はされたと思います。実に3時間以上、照明のセッティングに費やしたと思います。一部でも、可変式であれば相当に違うと思うのですが…。道理で、客席の変なところにスタンド式のライトが有るわけです。(今回は使いませんでした)
ちょっと休憩の際に、空調の音がうるさいステージ脇の部屋を覗くと…コンサートグランドピアノが二台も…。ベーゼンドルファーの物だそうです。二台も有るとは、驚きました。
国立新劇場を設計された方の設計だそうで、今回の『鼓童』公演でも、女性の声が綺麗に響いていました。クラシック、声楽には、素晴らしい性能を持ったホールじゃないかと思います。
一階のホワイエ(ロビー)は狭めなのですが、両脇に展示などが出来る比較的大きめのお部屋が二つあり、パネル展示などを兼ねると面白いですね。今回は、片方の部屋に『鼓童』の歴史や活動、理念などをまとめたパネルを展示させてもらいました。
長坂のコミュニティーホールは多目的ホールですが、高根のやまびこホールは、音楽専用として、とても素晴らしいポテンシャルをもった、ホールになっていると思います。色々なジャンルのコンサートが開かれると面白いですね。
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