八ヶ岳の気候は確かに過ごしやすいと思います。でも、寒暖差や冬の冷え込みは意外と厳しい。これって、建物には結構大変な事なのです。寒暖差が激しいと、冷水を入れたコップのように結露が出やすいのは、物理の法則で明白です。冷え込みは、北海道並みです。冬場の最低気温の平均値は札幌より遙かに厳しい。でも、冬場の最高気温は随分と暖かい。
まず、その寒暖差を室内に伝えないことが重要です。伝わってしまえば、中にいる人間も温度に順応しなくてはなりませんから大変です。そして、大きく変動する外気と、暖かい室内の空気が触れあわないこと。触れあえば、そこで温度差が生じ、結露に直結です。
ところが、八ヶ岳の次世代省エネの地域区分はⅢ地域と、かなり暖かいエリアと同じです。(小淵沢は特別にⅡ地域指定になっています)ですので、基準が随分と緩いのです。次世代省エネ基準をクリアしていますから…と言っても、Ⅰ地域の札幌より冷え込みが厳しい状況ですから、十分とはいえないと思います。
でも、Ⅰ地域で要求される性能は、かなりハードルが高くなっています。これは、性能基準を制定するときに、Ⅱ地域までは国土交通省主導で数値が決まりましたが、Ⅰ地域は北海道立の北方建築総合研究所(これはかなり大規模な施設なのです)や室蘭工科大学の教授などが主導で決まった数値なので、厳しい数値になっています。でも、北海道ではすでに、この性能基準の倍の性能を持たせた建物という物が続々とできていますし、住宅展示場にも普通に登場するようになってきています。
オルケアでも、少ないエネルギーで快適に住んで戴くためには、八ヶ岳でも北海道並みの性能は必要だろうと思っています。実際に、北海道でのⅠ地域で要求される性能基準のほぼ倍の性能を持たせたQ=1を実現した通称『キューワン住宅』も実際に建っています。住んでみて、想像以上の快適さに驚く事は間違いないでしょう。『キューワン住宅』では多くの建物で、すでに暖房は必須になっているこの時期でも、無暖房で快適に暮らすことができていますし、夏の暑さも室内温度が安定しているので、実に快適に過ごすことができています。他の多くの建物でも、プランの内容によりますが、最低でもⅡ地域の次世代省エネ基準はクリアし、多くの建物ではⅠ地域の次世代省エネ基準をクリアしています。
これだけの性能になれば、気密性能がしっかり数値が出ていないと、室温が高めで維持されるだけに、結露になれば大事です。オルケアでは、気密性能が出る工法を採用するだけでなく、現場での施工制度を追求し、北海道でもトップクラスと誇れる気密性能を実現しています。結露事故を防ぐだけでなく、八ヶ岳特有の冬の季節風にさらされてもすきま風が無く、快適な住まいが実現しています。
これからの季節、建物の性能を感じて戴くのに絶好のチャンスです。今記事を書いている事務所も、今シーズンは、まだ暖房を入れていません。それでも、室内は20度を下回ることなく、快適な温度を維持しています。毎朝、窓を開放し掃除機をかけても、建物が蓄熱しており、窓を閉めればちょっとの時間で室温は回復します。気密が良いために、事務所の天井はほぼすべて吹き抜けになっておりますが、足下が冷えることがありませんし、ロフトとの温度差も感じることはまずありません。(気密が悪いと隙間風で冷気が入り、暖かい空気だけが上に上がってしまう現象が起きます)こればかりは、実際に事務所で感じて戴くのが一番ではないでしょうか。多くの方が、信じられないと思います。
是非、暖かくして、お越し下さい。部屋の中は暖かで快適ですが、外に出ればグッと冷え込んで寒いですから。いつでもお越しをお待ちしております。
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