八ヶ岳では震災と同時に停電し、丸々一晩停電しました。灯油やガスのボイラーを使用されていたご家庭では、停電時間中にボイラー内の水が凍結し、破損する事故が相次ぎました。オルケアでも僅かながら一部で、ガスボイラー等で同じような事象が発生し、ご不便をおかけした物件が有りました。
エコキュートや電気温水器は、360~470Lのタンクに熱湯が入っているために、凍結するような事はなく、一部のエコキュートでヒートポンプとタンク間の配管が凍結し、自動復帰が出来なかった物件が散見された以外は問題は起きませんでした。
ただ、他の機器においては、停電が少なくなったご時世を反映してか、停電に対し、殆ど考えていない機器が多い事に驚きました。
タンクレスやローシルエット型便器の最新機種は軒並み手動洗浄機能が省かれ、バケツで流し込むしかない様になっています。ほんの2~3年前の機種には、本体後ろに小さなノブがあって、それを操作する事で流せたのに、近年の超節水型はTOTOもINAXも付いていません。これには驚きました。次回、メーカーと対話するときには強く要望を出しておきたいと思います。
オルケアで選択しております住宅設備機器は、停電時の自動復帰を調査の上採用しているので、心配はありません。でも、これが驚くほど少ないのです。安全上の配慮も有るのでしょうけど、山荘などではこれが大きな障害となります。本当に機種選択の範囲が狭いのです。特に、空調関係は全滅に近く、選択肢が一社しかないとかはザラです。色々な展示会や研究会等で、メーカーの開発関係の方にお会いする度に熱望するのですが、安全上の事が優先されるのか、自動復帰する物が増える傾向はありません。
電話機もことごとく駄目ですね。FAX兼用機は軒並み駄目になってきているようで、我が家でも、埃をかぶっていた古いのを出したら使えました。新しいのはみんな駄目。100Vが来ることを前提にしていて、電話線の電力で駆動するものは殆どありません。
電気機器は、復帰時に何か有れば…という事を考えるのは当然のことだと思うのですが、もう少し停電の事を考えた製品が出てきても良さそうに思います。本当に停電無しに、幸せに生活していたのが当たり前になっていただけに、イザとなったら色々出てきてしまいました。今回を経験に、少しでも停電を考えた商品が出てくる事に期待したいと思います。
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