世界で初めてのハイブリット列車の実走行試験が小海線で始まったようです。昨日・今日と走っていたらしく、週明けの28日・29日もAM・PMに一回ずつ走る姿が見られるそうです。夏には正式デビューとなっておりますが、正式な日取りはまだアナウンスされていません。
このハイブリット列車はちょっと機構が変わっていて、自動車のハイブリットとは仕組みが違うようです。これをハイブリット…と言ってしまうところが日本人らしいところですが、車輪を駆動するのはモーターのみです。ディーゼルエンジンは発電のみとなっています。発電した電気にインバーターで昇圧してモーターの動力として使うところがハイブリットと解釈される部分でしょうか。自動車のハイブリットは、エンジン動力とモータ動力を特殊な変速機で一緒にして二つの動力で車輪を回しています。この辺がちょっと違いますね。
今までのディーゼルとは大きく変わってくるのは、ディーゼルエンジンが新世代のコモンレール式となることです。これは、EU諸国で凄い勢いで普及している、超高効率ディーゼル車のエンジンにも採用されている新しい技術です。日本でも、トラックや一部ディーゼル車に採用されてきています。黒煙が非常に少なく、燃料効率が非常に良いエンジンとなります。
また、エンジンを発電専用とすることは、一定回転・一定負荷での運転が可能となり、黒煙発生の最大要因である高負荷運転や負荷が変動することがなくなり、大幅な黒煙減少の要点となってくるでしょう。実際、JRの発表資料にも60%もPM(要はススですね)を低減とあります。黒煙フィルターを使っての数字ではなさそうなので、一定運転とコモンレール式の効率の良さが現れていると考えて良いでしょうね。
自動車のエンジンを含め、レシプロエンジンと言われる物は、一定回転・一定負荷で運転させることが何より効率を高める方法です。モーターは変速回転・変動負荷での運転でも効率が殆ど変わりません。その辺の良さを最大限に発揮させようと言うコンセプトが見える今回の列車です。自動車のハイブリットより、さらに割り切った内容とも言える列車です。
小海線で出せるのかどうか???ですが、最高速度も100km/hと発表されています。今までの列車とは比べものにならぬ加速性能も持ち合わせているらしいです。時間短縮は、路線自体の問題が殆どでしょうから、期待は薄いです。残念。
ちょっと意外だったのは、燃料効率は10%しか変わらないとの発表がなされているんです。これは、かなり意外です。もっと省エネになるとばかり思っていました。本当なのでしょうか。
なにはともあれ、無音で停車する姿を早くホームで見てみたい物です。走るときの音も気になりますね。折角の高原ですから、うんと低騒音になっていて欲しいとおもいますが…どんな物なのでしょうか。八ヶ岳に住んでいながら、今までに数えるほどしか乗ったことがない小海線、車両が新しくなったら一度乗ってみなくてはなりません。
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