高気密住宅は不健康だ…。高気密住宅は息が詰まるような気がする…。高気密住宅は臭いがこもる…。
いろんな悪口が世間では言われていますね。困ったことに山梨での建築業界でも大多数の方々が同じような解釈を持っているのです…。北海道では、全く非常識な知識であることが知れているのに、この差は何でしょうか。
これらの悪口は、高気密じゃない高気密住宅で起こっている事なのです。本当の高気密住宅では悪口のような事は全く起こりません。食堂で焼き肉をしても、他室へ臭いが回るようなこともありません。私自身もC=1以下の高気密住宅に住んでいますが、魚を焼いても綺麗に換気扇から排出され、臭いが回るようなこともありません。常に緩やかに空気が入れ替わっている様で大変快適に過ごしています。
国交省が設定した高気密住宅の基準がちょっと拙いのですね。北海道以外での次世代省エネ基準の気密水準がC=5以下となっています。北海道は厳しくてC=2以下。C=2であっても、24時間換気の排気を100%とすれば、給気口から入ってくる空気の量は50%以下です。C=1まで上げて、やっと70~80%を給気口から吸うのです。残りの空気は家の隙間から入ってくるのですね…。C=5では殆ど給気口から空気は入りません。
これが何を意味するか…。あちこちの隙間から空気が入ってくるわけで、空気の流れが出来ないのですね。これでは、臭いはこもるは、新鮮な空気との入れ換えがなされないわ…弊害が多々出てくると思います。
C=1というのが高気密住宅と胸を張って言える、一つの目安になってきています。キチンと理論的な勉強をして、実践している北海道や東北の業界では常識になってきています。
あと、高気密が何のために必要なのか…ここもよく考えて実践している方は八ヶ岳では殆どいないのが実情ですね。C=5の家で風速15mの風を当てると、60秒で家の中の空気の半分が入れ替わってしまうデータがあります。実際に実験をしているんですね。北海道では。これでは、なんぼ暖房しても寒くなってしまいます…。
あと、気密の重要なポイントは結露防止です。断熱層に暖気が入ることが一番恐ろしい事です。オルケアの建物でも、朝方の冷え込んだときなどは室内外で温度差が40度にもなります。これだけの温度差を結露無しで保つには徹底した気密層の確保が必須です。建物を長く持たせるのには不可欠な条件なのです。
さらに、建物内での暖気の動きもコントロールできるようにしておかねばなりません。躯体内を暖気が駆け巡るようでは、どこで結露が発生するかわかりません。エネルギーも無駄になります。理論的な気密確保が重要です。
北海道では『B.I.S.』(断熱施工技術者)という独自資格があり、このような気密断熱について専門的に理論的に勉強し、資格を取る制度があります。オルケアも複数のB.I.S.の指導を戴き、徹底した施工と勉強を続けていますし、現行の施工方法は理想的であるとお墨付きも戴いています。
間違った風評にだまされることなく、確実な施工と知識によって成り立った、快適な家造りを実現しましょう。
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