加賀 山代温泉の百万石が休業というニュースは、軽い衝撃として駆け巡りました。昨年から、ごたごたしていた上に、年間の売上げが16億強へ落ち込んでいたのですから、時間の問題でした。あの規模だと、最低でも25億以上の年か売上げが無いと回りませんし、それでは設備改修などに手が出ないと思われます。でも、業界アンケートでも常にベスト3というか、能登の加賀屋と競う旅館だっただけに、少々残念ですね。
旅館業は特にそうですが、日本の宿泊業界の異常さは、世界的に見ても突出しています。なにせ、直予約より、代理手経由の方が安いことが多い。しかも、代理店経由と直予約の内容比較が出来ず、本当に安いのかどうなのか、消費者にはわかりにくくなっています。
代理店手数料というのは、驚くほど高く、一般小売りでは即赤字レベルの料率です。それを払っているが為に、自社宣伝が出来ず、サービスの質を落とし、なんとか誤魔化してやっているのが、現在の旅館の多くです。それでも、代理店にはベストレートを出しているところが殆どですね。
ネット予約業界も、手数料レートは結構高く、楽天など最大手クラスは10%~8%+加盟料やそのほかの手数料となっています。それでも、ネット予約の方が安い宿泊施設って、多いですね。
そんな中ではありますが、少しずつ直予約を『ベストレート保証』する宿泊施設が出始めてきました。ホテル関係で増え始めているように思います。これは、本来ならば正常なことでありますが、日本の旅行業界では、最近まであり得なかった不思議な事であります。安心して、ベストなレートと無駄な経費を掛けず、それを消費者に少しでも還元できる業界に変化して欲しいと思います。
私も、この夏は全く行けていませんが、東海北陸にチェーン展開しているグリーンホテル系列さんでは、直予約がとても安く、お伊勢参りや釣りの時等の宿に重宝しています。(メルマガ会員やフェイスブックを見ていると、さらに500円引きなどが時に出るので、さらにお得)単独施設では、知名度の事でなかなか難しい事もあるのでしょうが、もう少し解りよい業界になって欲しいと願う、今日この頃です。
それにしても、昨今の高級宿泊施設は魅力に乏しいような気がします。眺望やハードには、非日常感を演出し、そそられますが、どこか血が通っていないというか、無機な感じがして、つまらないところが多いです。ヨーロッパでは、眺望やハードはさほどでも無いのに、ソフトやお料理に感動する宿が殆どであるのと対照的です。(あと、使っている物が違いますね。シーツやお部屋のちょっとした備品などなど)
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