ターボと言えば、昔はガソリン馬鹿食い…で良いイメージがない方も多いと思います。
でも、最新のエンジン事情は少々違う様で…数年前から欧州車を中心に排気量のダウンサイズが顕著になってきました。ここ最近になって、国産車にもその波が波及し始めています。
何が変わってきたのか…まずターボを始め、様々な部分の摩擦抵抗や動作抵抗が凄く少なくなってきたこと。ターボの技術が進み、立ち上がりが早くなってきたことが大きい様です。さらに、オートマチックが多段化か、CVTの様な無段変速となって、パワーの出し方も変化してきているようです。
昔なら3000~4000ccのエンジンを使ってきた大型乗用車では2000cc+ターボ。2000~2500ccのエンジンを使っていたクラスでは1500cc+ターボが主流のようです。日産には、JUKEという小型4WDがありますが、こちらにも1600cc+ターボで飛び抜けた動力性能を誇るモデルが出ています。スバルもレガシィで2000ccターボでCVT搭載の300馬力モデルを出してきました。
欧州では、さらに徹底していて、話題のVWのup!は1000cc。すっかり大型車並に生長したGOLFも1400cc+ターボです。BMWも、シルキーシックスといわれた、なめらかな6気筒を捨て、殆どのモデルが4気筒+ターボに移行しています。フェラーリですら、最後のv12気筒となるようで、今後は4000cc前後のv8になっていくようです。(燃費より排ガス規制の方が問題らしいですが)凄い勢いでダウンサイズが進行中です。
日本でも、やっとディーゼルも出始め、選択肢が広がってきました。国産メーカーの腰の重さは相変わらずですが、マツダが搭載車両を増やす方向のようですし、BMW・メルセデスなどもクリーンディーゼルを続々リリースしています。ディーゼル+ハイブリッドという組合せまで登場しています。
日本は相変わらず1Lのガソリンでの走行距離で表記が一般的です。でも、その測定方法に特化したセッティングで燃費を競うため、実燃費との乖離が激しく、用をなしていないように思います。欧州では、二酸化炭素の排出量での比較が進んでいるようです。もう少し、実際に近い新基準が必要な気がします。
小さなエンジン、少ない燃料で、大きな出力、使いやすいエンジンが出来れば文句なしですね。後は、ドライバーの運転次第でしょうか。電気自動車も魅力ですが、まだまだバッテリーの問題がクリア出来ない今、こういった小排気量のエンジンが進化することは正常ではないかと思います。
一方で、電気自動車の充電方式ではガラパゴス化してしまいました。欧州車では一般的になってきているマニュアルトランスミッションの派生から来ているDSGなどの新生代トランスミッションに対し、CVTに走る日本車。色々な技術が交錯する自動車業界、世界に取り残されないように願うのみです。自動車市場は、厳しさを加速させているようで、欧州でもダウンサイジングを強力に進め、新生代ミッションの開発を強力に推し進めたドイツ勢に対し、乗り遅れたフランス勢の劣勢がハッキリしています。そんな事にならないように、頭一つでた燃費で頑張って欲しいと願っています。
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